PHP総合研究所
PHP Sōgō Kenkyūjo
PHP総合研究所は、松下電器産業株式会社(現パナソニック)の創業者である松下幸之助によって1946年に設立された民間シンクタンクである。PHPは「Peace and Happiness through Prosperity」の頭文字をとったもので、「繁栄によって平和と幸福を」という松下の願いが込められた。政治・行政、財政・経済、外交・安全保障、地域経営、教育など多岐にわたる分野における研究、政策提言を行っている。研究成果はウェブサイト上で公開されている『PHP Policy Review』や、出版事業を中心に行うPHP研究所(2010年にPHP総合研究所を合併)の出版物として発表されている。
PHP総合研究所、江口克彦・永久寿夫編『二十一世紀日本国憲法私案』は2004年にPHP研究所より出版された。当時、江口克彦はPHP総合研究所代表取締役社長、永久寿夫はPHP総合研究所第二研究本部本部長の任にあった。同私案は、第1章に「国民主権」に関する章を新設し、第8章の「地方自治」を「地域主権」と改め州の設置を提案している。また、天皇を象徴かつ元首として規定、安全保障については内閣総理大臣が最高指揮権を有する国軍保持を明記している。他にも特徴的な点として、首相公選制の導入、環境に関する権利と義務などを盛り込んでいる。