小林よしのり

KOBAYASHI Yoshinori

1953生まれ。「ギャグ漫画」のジャンルで人気を博した後、1992年に政治を扱った「ゴーマニズム宣言」シリーズの連載を開始した。シリーズ開始当初は反体制的な姿勢が一部のリベラル派から支持されたが、その後、小林は戦後日本の学術界は「自虐史観」を国民に植え付けてきたと批判する「歴史修正主義者」の象徴的存在となる。そのことから、リベラル派のファンが離れ、主にオンラインの言論空間で声を上げ始めた急進的なナショナリストの間で絶大な支持を得た。しかし後に小林は「嫌韓」、「反中」を助長する「ネット右翼」たちを史実を軽んじている「エセ保守」と批判している(2015年インタビュー参照)。

憲法改正に関しては、小林は日本が真に外交主権を回復しアメリカから独立するために自衛隊を軍隊として明記すべきだと主張している。2020年12月の時点で、リベラルの立場から憲法改正を訴える山尾志桜里議員(国民民主党)への支持を表明し、小林は「ネット右翼」との違いを明確にした。なお、山尾は自衛権行使を個別的自衛権に限定すべきとしている。小林は、この山尾の議論こそ、日本をアメリカから真に独立させ、自身の保守主義と合致すると述べている。本人による公式ホームページでは、著作情報やブログ記事が定期的に更新されている。